コスト削減という観点から、近年、バーチャルオフィスやレンタルオフィスが注目されています。
ITインフラの整備や、世界規模での感染症拡大によって人々の生活様式が大きく変わり、いつどこにいても仕事や会議ができる世界へと変わりました。
「コストをかけてオフィスを用意する必要ってあるの?」
「あらゆるモノの値段が上がる中、固定費はできる限り抑えたい…」
そんなお悩みを持たれる方も多くいらっしゃると思います。
『働き方の違いだけ、オフィスの違いもあっていい』
一言にオフィスといえど、「バーチャルオフィス」や「レンタルオフィス」など、いまでは様々な選択肢があります。
これらのオフィスを利用することで、高額な賃料や管理費などのコストを大幅に抑えることができます。
今回は、そんなバーチャルオフィスやレンタルオフィスについてご紹介します。
【この記事の内容】
1.バーチャルオフィスについて
2.各種オフィスの違い
(1)コワーキングスペースとは?
(2)シェアオフィスとは?
(3)レンタルオフィスとは?
(4)サテライトオフィスとは?
3.まとめ
バーチャルオフィスについて


「バーチャルオフィス」とは、実際のオフィスを構えずとも事業に必要なオフィス機能の一部を利用できるサービスです。
バーチャルオフィスのメリットとして最初に挙げられるのは、自宅や賃貸マンションなどを実質的なオフィスとして創業する場合でも、一等地の住所で法人登記ができるという点です。
金融機関や見込顧客などが登記情報をチェックした際、本店の所在場所が住宅地や賃貸マンションになっていると、融資や取引の与信に影響する場合があります。
会社の所在地が商談相手に与える第一印象は極めて重要です。
バーチャルオフィスは専用のデスクスペースはなく、あくまで仕事を行う作業スペースは、自宅やカフェとなります。
「いろいろなところを転々としながら業務を行いたい」
「1カ所に集まって業務をする必要性がない」
「でも、事務所所在地は都心にしておきたい」
という方にとっては、バーチャルオフィスで充分でしょう。
またバーチャルオフィスは、住所を貸し出している業者自体が倒産になると、住所が使えなくなってしまいます。
そのため、バーチャルオフィスの住所を長期的に利用する予定の方は、サービスや料金の他に利用者数や事業実績(10年前後運営しているか)を合わせて確認するとよいでしょう。
METSバーチャルオフィスについて

東京の格安METSバーチャルオフィスは、国内最安値の270円/月で、新宿、日本橋、赤羽などの住所が利用できます。
DMMバーチャルオフィスについて

東京の格安METSバーチャルオフィスは、660 円/月で、渋谷、銀座、名古屋、大阪、福岡などの住所が利用できます。法人口座を作る際の、銀行紹介があるのも強みです。
※GMOオフィスサポートもほぼ同条件で展開しています。
Karigoについて

起業や副業、SOHO、地方拠点として使える全国56拠点のバーチャルオフィスです。2006年からバーチャルオフィスの運営を行っている老舗の企業で、延べ60,000社を超える企業が利用しています。
【Karigoの特徴】
❶1つの契約であっても屋号を1,100円/月で追加できる
❷銀座一丁目店、千葉店の会議室はどの店舗の契約でも利用可能
❸秋葉原店、池袋店はどちらかの契約であれば2店舗とも会議室が利用可能
❹~丁目~番地までしか住所開示していないため、秘匿性が高い
※ご参考:池袋店の会議室は1,100円税込/Hです
|サービス内容|
住所貸し | 荷物受取 | 転送電話 | 電話代行 | |
WHITE | 〇 | 〇 | ||
BLUE | 〇 | 〇 | 〇 | |
ORANGE | 〇 | 〇 | 〇 |
|料金内容|
WHITE | 入会金 | 5,500円 |
月額基本料金 | 個人名 3,000円 法人名・屋号 5,000円 | |
BLUE | 入会金 | 11,000円 |
月額基本料金 | 11,000円 | |
ORANGE | 入会金 | 19,800円 |
月額基本料金 | 16,500円 |
リージャスについて


シェアオフィスで世界展開しているリージャスは、スタートアップ・独立時の本社や支社・支店、サテライトオフィス、出張時のワークスペースや会議室利用まで、多機能的に活用でき、日本全国173拠点、世界120カ国1,100都市3,400拠点で展開しています。
【リージャスの特徴】
❶バーチャルオフィスプラスは個室オフィスを月5日まで利用できる
❷一等地の住所で法人登記が可能
❸施設内の会議室の利用が可能
❸日本全国170拠点以上含む世界のビジネスラウンジが利用可能
※東京や大阪、名古屋、北海道などの主要都市にビジネスラウンジがあります

|サービス内容|
住所 | 郵便受取 | 電話番号 | オフィス利用 | |
バーチャルオフィスプラス | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
バーチャルオフィス | 〇 | 〇 | 〇 | |
メールボックスプラス | 〇 | 〇 | ||
テレフォンアンサリング | 〇 |
|料金内容|
メールボックスプラス | テレフォンアンサリング | バーチャルオフィス | バーチャルオフィスプラス | |
月額 | 8,000円~ | – | 21,600円~ | 29,200円~ |
各種オフィスの違い
オフィスサービスと言っても、様々な形態があります。ここで、オフィスサービスの形態の違いについて説明しておきます。
コワーキングスペースとは?

コワーキングスペースとは、個人や複数の企業が共用するワークスペースのことです。
スペースだけでなく、通信環境やOA機器など、仕事に必要な設備が整っています。また、オープンスペースとなっていて、フリーアドレス形式で利用するのが一般的です。
コワーキングスペースの利用システムは、月間の利用料金を支払う「定額制」と、使用した時間に応じて利用料が発生する従量制の「ドロップイン」の、主に2種類になっています。
ドロップインは、利用頻度の少ない人におすすめできる利用スタイルです。
シェアオフィスとは?

コワーキングスペースと同様、個人や複数の企業が共用するワークスペースのことです。仕事に必要な設備も整っています。
実は「コワーキングスペース」「シェアオフィス」については、明確な定義はなく、運営会社によりとらえ方は異なります。
ただし、コワーキングスペースはオープンスペースであるのが普通ですが、シェアオフィスにはオープンスペースも個室もあります。
シェアオフィスのオープンスペース部分を「コワーキングスペース」と言うこともできるでしょう。
なお、シェアオフィスの個室を、スタートアップの起業家が専用のオフィスとして賃借し、いわゆるレンタルオフィスとして利用するケースも多く見られます。
レンタルオフィスとは?

個人や企業が賃借して利用するオフィスのことです。
通常個室で、仕事をするために必要な設備も整っています。例えば、雑居ビルの1フロアに複数社が間借りしてオフィスを構えるといったケースが、レンタルオフィスに当たります。
また、「シェアオフィス」のところでも触れましたが、シェアオフィスの個室をレンタルオフィスとして活用するケースも増えています。
レンタルオフィスであれば、オフィスコストの削減が実現できます。
敷金礼金が不要な点に加え、オフィス家具や内装が完備されている為、オフィス開設のイニシャルコストを最小限に抑えることができます。
【通常のオフィスでかかるコスト】
❶契約コスト:敷金6~12ヵ月、礼金2ヵ月、更新料1ヵ月
❷設備コスト:設備工事、オフィス家具、OA機器等のリース額
サテライトオフィスとは?

企業が本社とは離れた場所に設置するオフィスのことを指します。
支店ほど規模は大きくないものの、ある程度の範囲で事業を展開できる性質のオフィスで、企業に属さないフリーランスなどが利用するものではありません。
シェアオフィスの個室をサテライトオフィスとして活用しているケースもあります。
まとめ
今回は、バーチャルオフィスやレンタルオフィスについてご紹介しました。
これらのオフィスは、少ないコストで一等地に会社を登記することができるだけでなく、ビジネスに必要なサポートや施設を提供してくれます。
また、今後ますます需要が高まることが予想されるので、これらのオフィスを活用することで、ビジネスの発展につながる可能性があります。
是非、一度検討してみてはいかがでしょうか。