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現代科学は、かつて人類が避けられない宿命だと考えていた老化の過程を遺伝子レベルで解明し、従来の老いに対する常識やその不便さを根底から覆す進展を遂げています。この革新的な医療の最前線を、8年以上にわたり深く掘り下げ、その知見を自らの身に実験することで検証し続けてきた堀江貴文氏が、健康で長生きするための貴重なノウハウを余すことなく公開します。彼と一流の医師たちが真剣に取り組むこの作業は、現代人が知っておくべき健康への投資の究極版と言えるでしょう。

| 健診の義務と個人の取り組み

日本における健康診断は、幼少期から成人に至るまで法律に基づいて義務付けられており、社会生活の一環として根付いています。労働安全衛生法により、企業にも労働者にも健康診断の義務が課されているのです。24歳から定期的に人間ドックを受け続ける私の経験からも、責任ある立場にある者として、自身の健康は常にチェックしておくべき重要な資産です。

| 健診結果への健全な向き合い方

多くの人が健康診断の数値を見て一喜一憂しますが、一時的な数値の変動に一喜一憂することは無意味です。重要なのは、数値を通じて自身の体の全体的な変化を観察し、時間をかけて健康状態を管理することです。特に、脂肪系の数値が高めに出ることが多い私は、基準値を超えた場合には適切な調整(薬とかサプリメントなどですぐに調整をして基準内に収まるようにする)を行い、予防医療の考え方に基づき健康を維持しています。

| 専門性の高い検査の重要性

一般的な健康診断を超えた、専門性の高い検査には大きな投資価値があります。これらの検査は、自身の健康状態をより深く理解し、必要な健康対策を立てるのに役立ちます。私が経験したテストステロン値の血液検査や大腸内視鏡検査などは、自分の体を資産として管理する上で非常に有効でした。特に大腸内視鏡検査では、腸の状態を詳細に把握し、早期の対処が可能になります。

| 検査を受けない選択のリスク

健康診断や精密検査を受けずに放置することのリスクは計り知れません。糖尿病などの静かに進行する病気は、発見が遅れれば重大な合併症(糖尿病は血管がダメージを受けるから、気づいたら目が見えなくなっていたり足指が壊死して切断が必要になっていたり、手遅れとなる状況を招いてしまう)を引き起こすことになります。予防医療に対するインセンティブの不足が、検査を受けない一因となっていますが、海外の例のように、健康診断を受けたことによるインセンティブ制度(健康診断を受けていないと保険適用にならないとか、保険料率を上げるなどのペナルティ設定がある)が日本でも広がり始めています

| 予防医療への投資と健康管理の未来

健康診断や精密検査は、病気を未然に防ぎ、長期的な健康を維持するための重要な投資です。個々人が健康診断の真価を理解し、予防医療に積極的に投資することで、より健康な社会の実現に寄与することができます。健康は最大の資産であり、その管理と投資は、個人の責任として、今後もますます重要になってくるでしょう。

| 視力の変化と老化の受け入れ

39歳でレーシック手術を受けた経験を持ち、良好な視力を維持してきた堀江氏。しかし、歳を重ねるにつれて暗所での細かい文字の視認性が低下し、老眼の兆候を感じ始めています。老眼は一般的に40代後半から始まるが個人差が大きく、たとえば視力2.0くらいの眼のいい人は42~43歳で老眼鏡が必要になったり、視力1.0くらいでやや近視の人は50歳過ぎまで老眼鏡なしでも大丈夫だったりします。

| 老眼の自然な進行

老眼は、40代後半から始まる眼のピント調節機能の低下によるもので、これは毛様体の弱体化と水晶体の硬化が主な原因です。老眼鏡の使用がベーシックですが、より根本的な解決方法があると言います。それは、ICL(Implantable Contact Lens)、つまり眼内に挿入する眼内コンタクトレンズの遠近両用版のことです。レーシックで近視矯正をした後でもできる治療法で、近視、乱視、遠視、そして老眼まで矯正でき、さらに“遠近両用”よりも進化した、遠方から近方までなだらかに焦点が合う多焦点レンズも広がり始めています。

通常の遠近両用レンズでは、1メートル先の遠方と、30センチメートル先の近方に焦点を合わせることができますが、パソコンを使う際の60~70センチメートル先が見づらくなることがあります。この問題を解決するために、遠方から中間距離、そして近方まで幅広い範囲にピントが合う多焦点のICL(眼内コンタクトレンズ)が開発されました。このレンズを使えば、スマートフォンやパソコンを含む日常生活のほとんどを裸眼で過ごすことが可能になり、老眼鏡への依存を大幅に減らすことができます。

老眼を治療するICL手術は、レンズを虹彩と水晶体の間に挿入する簡単な方法で、麻酔用の目薬を使用し、約10分で手術は完了します。術後は一時的に眼に充血や炎症が生じますが、1週間程度でクリアな視界が戻ります。手術翌日は休息を取り、その次の日からはデスクワークが可能です。重要なのは、術後の感染を防ぐため、スポーツや日常活動に関する担当医師の指示を守ることです。

| 白内障の進行と対処

加齢により水晶体のタンパク質が変性し、白内障へと進行する過程もまた、視力低下の大きな要因です。白内障は視界の二重見やもやがかかったような視認性の低下を引き起こし、時には手術が必要となる症状です。特に近視の人々においては、その手術の必要性がより早期に現れることが指摘されています

白内障手術では、レーザーを用いて水晶体を細かく分割し取り除き、その後、多焦点の眼内レンズを挿入します。この手術は片眼ずつ行われ、手術当日は眼帯をします。翌日にはもう片眼の手術を行います。手術にかかる時間は5~10分程度で、充血や炎症による違和感は2~3日続くことがあり、人によっては目が腫れぼったく感じられる場合もあります。

| 老眼と白内障治療の新たな地平

日本での白内障手術は年間約100万件に及び、そのうち約90%が健康保険適用で行われています。最先端の5焦点レンズを使用する場合は自費となり費用が高くなりますが、このレンズは患者さん一人ひとりの目に合わせて特別に製作されます。眼の老化に関する技術の革新は驚異的で、正しく治療すれば、生涯にわたってメガネなしで過ごすことも夢ではありません

老眼と白内障の進行は避けられない宿命かもしれませんが、最新の医療技術によって、その影響を大きく軽減し、高い生活の質を維持することが可能になりました。これらの治療法の進化は、視力矯正の未来に希望をもたらし、多くの人々にとって新たな選択肢を提供しています。

金を使うならカラダに使え。|幻冬舎